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適量のアルコールと簡単な算出方法

「酒は百薬の長」

「酒は百薬の長といへど、万(よろづ)の病は酒よりこそ起れ」

《徒然草 第百七十五段》に記されている言葉で、お酒はあらゆる薬で最も優れているなどというが、多くの病気は酒が原因で生じる、という意味です。

昔から、お酒の適量をわきまえず、健康を害することが少なくなかったのですね。

確かに飲みすぎると、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変、そして肝細胞癌へ進行することが知られていますが、それ以外にも日本人を対象とした研究で大腸がんと食道がんのリスクが上昇することが明らかになっています。

また、糖尿病の患者さんは血糖コントロールを悪化させる要因にもなります。

百薬の長も「ほど良く飲めば」という条件付きでしょうが、ほど良い量とはどの程度なのでしょうか?

ほど良い量のアルコールとは

健康に悪影響を及ぼさない程度の、適量のアルコールは「純アルコールの1日量として 20g程度」とされています。

ここでは、簡単な算出方法をご紹介します。

適量のアルコール量を計算するには、アルコールの比重が 0.8 ですから、アルコール度数 C (%) のアルコール V (mL)中の純アルコールが 20 (g)とすると次のような計算になります:

V × (0.01×C) × 0.8 = 20
V = 2500/ C
つまり、2500をアルコール度数で割ることで算出できるのです。

■ お酒の種類別の摂取上限量の目安は以下の通りです:

  • 25度(%)の焼酎は、2500 / 25 = 100 mL (コップ半分)
  • 5%のビールならば、2500 / 5 = 500 mL (缶ビール 500mL1缶
  • 40%のウイスキーならば、2500 / 40 = 62.5 mL (シングル2杯: 約 60 mL
  • 角ハイボール(7%)ならば、2500 / 7 = 357 mL (缶ハイボール 350mL 1缶
  • 缶チューハイ(7%)も同様に、2500 / 7 = 357 mL (缶チューハイ 350mL 1缶
  • 日本酒(15%)の場合、2500 / 15 = 167mL (日本酒 1合弱:約170 mL
  • 赤ワイン(14%)では、2500 / 14 = 178.5 mL (ワイングラス1.5杯:180 mL)

このようにどんなアルコールでも度数を確認して、2500をその度数で割れば アルコールの適正な上限量が算出できます。

「2500」の数値は、アルコール度数5%の缶ビール500 mL 1缶(2500 ÷ 5= 500 mL)、または 25%の焼酎(2500 ÷ 25 = 100 mL)を覚えておくと思い出しやすいと思います。

つじ丸

適量を守るために注意したいこと

ストロング系は危険性を認識して

缶チューハイではストロング系など9%やそれ以上のもの(スーパーストロング 12%)もあるので注意しましょう!

ストロング系(9%)の適正量は 278 mLですから、500mLを1缶飲むと適量の倍近くになります。

コンビニなどで手軽に手に入り、安価で、飲みやすく、酔いやすいのが特徴です。

最近若者を中心に大人気ですが、人工甘味料の影響でグイグイ飲みやすくて、酔いやすく、値段が手ごろで、しかもコンビニなどで手軽に手に入ります。

メーカーとしては、ローコストですし、リピーターが増えてくれれば、とても儲かるため力を入れています。

急性のアルコール中毒や、アルコール依存症の原因の一つになることから、問題になっています。

ストロング系は、アルコール過飲になりやすいことを認識しておきましょう!

ウイスキーはメジャーカップで量って楽しむ

最近、ウイスキーを楽しむ人も多くなってきました。

ハイボールが飲みやすく居酒屋や缶ハイボールなども大人気です。

家飲みでも炭酸水があれば手軽に楽しめますが、適当に作ってしまっては濃すぎたり薄すぎたり味も一定しません。

また、適量も考えずに飲みすぎる危険性もあります。

そこでおすすめしたいのがメジャーカップです。

私も、自宅でウイスキーやハイボールを飲むときは、メジャーカップを使用しています。シングル30 mLを簡単に量ることができます。

今ではハイボールを造るときも、シングル2杯分までと決めているので、自分の感覚で適当に作って飲み過ぎてしまうことがなくなりました。

メジャーカップは通販でも手ごろな値段で買えます。

ロックでも水割りでもハイボールでも、ウイスキーを飲む方ならば、健康管理のために購入することをお勧めします。

特に女性はアルコールは控えめに!

女性は、アルコール性肝障害をきたし易く、肝硬変への進行がはやいと言われています。

これは女性ホルモン等の影響で男性よりもアルコール代謝速度が遅く、肝臓が悪影響を受けやすいからです。

また、アルコールの摂取により乳癌のリスクが上がることもほぼ確実視されています。

ですから、アルコール好きな女性はさらに少なめに心がけていたほうが無難です。

適正といわれる量の半分から3分の2程度を目安にしましょう。

まとめ

  1. 少量のアルコールはよいが、飲み過ぎに注意
  2. 適量のアルコールは 1日 20g程度
  3. 2,500をアルコール度数で割れば、適正量が算出できる
  4. 飲みやすく酔いやすいストロング系は、急性中毒や依存症に注意
  5. ウイスキーなど度数の高いアルコールはメジャーカップを使って管理
  6. 特に女性はアルコールを控えめに

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